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キリリとしたまなざしが印象的な花組スター・柚香光

 宝塚歌劇花組の柚香光(ゆずか・れい)が、7年目でさらに“光”を増している。10月2日に兵庫・宝塚大劇場で開幕する「新源氏物語」では、「まさか」と驚いた女役の六条御息所(ろくじょうのみやすんどころ)と、男役の柏木の二役に挑む。さらに今回がラストとなる新人公演では主役の光源氏を演じる。今年、組のNO3に昇格した若きスターは「燃え尽きてもいいぐらい、3つの役に集中したい」と気合を込めている。(筒井 政也)

 配役を知った時、妖艶な瞳が大きく見開いたはずだ。「衝撃としか言いようがなかった(笑い)」という女役。ショーでは経験済み。「ベルサイユのばら―フェルゼンとマリー・アントワネット編」のオスカル役は別にして、セリフがある芝居では初めて本格的に女を演じる。

 「所作をあまり目にしない平安物。男役でも慣れていないのに、女役。信じられない量の“分からない事”が発生しています」。長ばかまをはいての稽古でも「無理して、かわいらしいピンクを着たら、ワナワナしてしまって(笑い)。みんなに『どうした?』と言われ、恥ずかしかった。乙女心が湧くかと期待したけど…一回程度では無理です」と悪戦苦闘ぶりを語る。

 六条御息所は光源氏(明日海りお)の年上の愛人。嫉妬のあまり生霊となって恋敵を…という役だが「他の作品や絵ではオバケのような、執念の塊のような描かれ方が多いんですが、あくまで高貴に演じたい」とイメージはしっかり持っている。

 一方、後半では光源氏の妻・女三の宮(朝月希和)への熱い思いを行動に移してしまう柏木役で男に“回帰”する。「この役ができたらいいなと思っていた。若気の至りで分かりやすいから(笑い)」という意中の役。「十二ひとえの女から男に戻った瞬間は開放感がありますね。それをエネルギーに変えられたらいいな」と腕をぶした。

 さらに、7年目で今回が最後の新人公演では光源氏を演じる。新公主演は3度目だが「一番緊張する気がします。心の甘えが出てしまうと怖い」と責任感を自覚する。本公演=柏木、新公=光源氏は、前回公演の1989年月組で当時3年目だった天海祐希(現女優)と同じ配役。後にトップに立った伝説のOGの足跡と重なり、「こんなに光栄なことはない。心して挑みたいです」と気を引き締めた。

 今春、花組のNO3に昇格。「ベルばら―」のオスカル役で台湾公演も盛り上げた。「あの作品に出られたことはすごく大きかった。歌舞伎芝居と言われますが、平安物にも通じる空気感があったのでは」と分析。台湾万歳! パイナップルケーキ万歳! みたいな状態で、気持ちを切り替えたくない部分もありますが(笑い)、どんどん次の段階へ進んでいきたい」。三者三様の役をものにして、もっと光輝く。

 ◆柚香 光(ゆずか・れい)3月5日生まれ。東京都杉並区出身。2009年4月「Amour それは…」で初舞台。花組配属。14年「ラスト・タイクーン」で新人公演初主演。同年「ノクターン―遠い夏の日の記憶―」でバウホール初主演。身長171センチ。愛称「れい」。ファンからは「ゆずカレー」との呼び名でも親しまれている。

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